概要

今回FEのタイヤ交換を初めて自分でやってみたのでその時の手順や学びをメモとして残しておく。

一応前のBetaの125でタイヤ交換をやや手伝い、見学もしたのでまあ完全な初めてというわけではないが、ちゃんとメモしておかないと案外普通に忘れてしまうし、今回新たな学びも多かったので。

タイヤの外し方

基本的にはマニュアル通りに外せば問題ない。多分下のような流れ。一応ちゃんとマニュアルみたほうがいい

フロント

  • ブレーキキャリパをディスク側に押して広げる(気持ち程度だけど)
  • ブレーキディスク側のアクスルシャフトの先端についてるネジを外す
  • アクスルシャフトを固定している前面の4つのネジを緩める(外す必要はない)
  • ブレーキディスク側のアクスルシャフトの穴からラチェットか何かを入れてアクスルシャフトを押し出す
  • 反対側から引き抜けるくらい飛び出してきたら、手で引き抜く

リヤ

  • ブレーキキャリパをディスク側に押して広げる(気持ち程度だけど)
  • ブレーキディスク側のアクスルシャフトの先端についてるでかいネジを外す
    • 80Nmで締め付けてるはずなので、でかいラチェットか何かがないと外せない多分
  • 上のでかいネジを外したら、チェーンアジャスタの接触してるスペーサーも外れるので外す
  • リヤタイヤを前方に可能な限り押し出し、チェーンを外す
  • アクスルシャフトをチェーン側引き抜いて外すとタイヤが外れる

タイヤ交換手順

タイヤは前後あるが、基本的に手順は同じ。フロントのほうがやや柔らかい気がするので比較的かんたんと思う。

また、全般として常に状況を確認しながら行ったほうがいい。特にビートストッパー、エアバルブ、チューブの位置は重要。うまくいってると思って進めると、実はビートストッパーがタイヤに入ってないとか、チューブがすごいねじれ方しててパンクしそうとかよくある。レバーで1箇所作業したら1回確認するとか、そういうふうにしたほうがいい。

タイヤ外し

まず、タイヤを外す手順とポイントを書く。

  • エアバルブのムシを外して大気開放する
  • ビートストッパー固定のネジを外す
  • エアバルブ固定ネジをギリギリまで緩める(完全に外さなくても良い)
  • タイヤの裏表に乗ってビートを落とす
  • タイヤレバーを使って片側ずつタイヤをリムから外す(リムの内側にあるタイヤを外側に出していく)
    • 最後はかんたんに外れるので、ビートストッパーや空気入れるところの反対側あたりから始めると良い
    • 最初は意外とすぐレバーが入るが、2つ目3つ目あたりはなかなか引っかからなくて大変
    • 焦らずちょっとずつやっていく、そのうちちゃんと外れる
      • すでに外れてる場所に別のレバーを入れて隙間を作るなど工夫する
    • この状態でチューブを噛むことは少ないと思うが、気をつけて作業する
    • 3分の1くらいはずしたら後はかんたんに外れる
    • どちらの面からやってもそれほど難易度は変わらない印象、フロントはディスクがある方からやったほうがコツを取り戻すのには良いかも
  • 両面リムからタイヤが外れたら(タイヤの中にリムが完全に入った状態)、空気入れをリムに固定するネジを外す
  • 空気入れのところを上にしてリムのハブなどを思いっきり下に押してリムをタイヤの下側に落とす
  • チューブをリムから抜きつつ、タイヤとリムを逆方向に引っ張りタイヤをリムから外す(力技、リヤは特に大変)
  • タイヤが外れたらチューブをタイヤから引き抜く

  • チューブにムシを入れて、空気を入れ、空気漏れがないか確認する

  • 空気漏れがなければ一旦ムシを外して空気を抜く

  • タイヤの中にチューブを戻す

  • タイヤに入れたチューブがあまりきれいにタイヤに沿って整ってない場合は一旦空気を入れてタイヤの形に沿わせる

    • ムシをつける必要はない
  • タイヤにビートクリームを塗る

    • 両側のビート+外側内側両方
    • チューブ表面にも少し
  • リムを下、タイヤを上に置いてタイヤにローテーションがある場合は方向を合わせる

  • チューブの空気入れるところをリムの穴に通して外れないように軽くナットで固定する

  • ビートストッパーを確実にタイヤの中に入れる(手作業)

    • 必要ならビートストッパーを押し込んで入れる
    • ここを失敗すると基本やり直し&後でかなりしんどいので注意する
    • かなり重要ポイントなので下で少し掘り下げる

この時点では上のような状態になってると思う。この状態で手で、リムとタイヤを密着させ、その際タイヤの中に(裏表両方)ビートストッパーが入ってる状態にする。(厳密に言えば、この後タイヤをはめたときに確実にタイヤの中にビートストッパーが入るようにする)

うまくできてないと今後の作業後にこんな感じになったりして、こうなったらもう終わり。ビートストッパーが柔らかかったり、タイヤが柔らかかったりすればここからでもタイヤの中にビートストッパーを入れれるかもしれないが、基本的には無理だと思う。人によってはビートストッパーを後から入れるとかもあるのでやり方はあるかもしれないが、多分また別のコツがいると思う。

  • 上の状態にできたら、ビートストッパーの反対側からタイヤレバーでタイヤをリムにはめる(片側)
    • 現状リムの上にタイヤがある状態、ここから地面に近い側のタイヤの縁(ビートを)リムの中に入れる
      • 地面側から、リム(下)・タイヤビート(下)・リム(上)・タイヤビート(上)の順になるようにする
    • このとき必ずエアバルブとビートストッパーの位置を確認しながら行うこと、ちゃんとタイヤの中になさそうならやり直す
      • まだきっちりはまってないので、手で抑えながらとかでもできるはず
  • 反対側のタイヤが入った位置から、順にタイヤを入れていく
    • このときも1つ1つの動作毎にビートストッパーとエアバルブが正しい位置にあるか確認しながら行う
    • またチューブが一部タイヤから飛び出してる場合は、手でタイヤの中に戻しながら作業をする
  • タイヤを1周して全部タイヤの下側のビートをリムの中に入れる
    • 多分最後はビートストッパーとかの位置になると思う
  • 片側全部はまったら再度各部に問題がないかチェック
    • ビートストッパーやエアバルブのネジを押して動けばOK
      • チューブが硬いなどの理由で手で動きにくい場合もあるが、ハンマーでかるく叩いて動けばそれでもOK
      • ハンマーでも動かない場合はなにかおかしい可能性が高いのでよく見てみて、だめそうなら諦めてやり直す
    • ビートストッパーやエアバルブの位置が怪しく、すぐに直せなさそうならこの時点で組み直したほうがいい
      • その場合は、普通のタイヤレバーを使って外すとき同様にタイヤをリムから出していく

上記作業は長いタイヤレバーがあるとかなり楽になる。なければ意外と難所だと思う。

上が、一周片面入れた後の画像。最初のが表面、反対側がウラ面。地面側からリム(下)・タイヤ(下)・リム(上)・タイヤ(上)となっている。

https://www.webike.net/sd/25836093/

  • リムとタイヤを裏返す
  • ビートストッパーの近くにビートキーパーを入れる
    • 以降の作業ではチューブを噛まないように特に気をつけること
    • レバーを奥に入れすぎない
    • 可能な限り目視や手探りでレバーの先を確認し、チューブを巻き込んでないことをチェックする
    • かみにくいレバーを使う
    • 欲張り過ぎない
    • 無理な修正をしない(ちょっとやって無理そうなら諦めてやり直すか、闇雲に作業せずに一旦作戦を考える)
  • ビートストッパーを先にタイヤの中に入れる
    • 地面側から、リム(下)・タイヤ(下)・ビートストッパー・タイヤ(上)・リム(上)となる
    • ここがかなり難しい場合があり、 リムとビートストッパーが密着していると、隙間がなくタイヤが入らないことがある
      • その場合はビートストッパーのネジを手で思いっきり上に押し上げた状態でレバーで入れていく
      • ビートストッパーが完全にリムから抜けると未知のゾーンなのでかなり浅くナットを締めておいても良い
      • チューブが硬かったり、リムバンドの下にビートストッパーがある場合手で簡単に動かないことがあるが、その場合はハンマーで軽く叩き押し上げる
        • 一度動くように慣れば手でも保持できたりする
        • ハンマーでも動かない場合は、なにかおかしい可能性が高いので一旦組み直しも検討したほうがいい
  • ビートストッパー、エアバルブの部分のタイヤがちゃんとハマったら、他の部分もタイヤを入れていく
    • 地面側からリム(下)・タイヤ(下)・タイヤ(上)・リム(上)となる
    • チューブを噛まないように、確認しつつ欲張り過ぎないように
    • 最後の部分は硬いが、反対側のタイヤの上に乗ってビートを落としつつ、複数レバーも用いて少しずつ入れていけば意外となんとかなる
  • 最後に外観に不自然な点がないか最終確認する
    • この時点で不自然な部分はだいたい失敗してるので外してやり直すしかない(ここでおかしかったらパンクの可能性も高い)

以上で、取り付けが完了となる。

  • タイヤに空気を多めに入れる(1.5とか1.7barくらいで良いと思う)
  • 再度外観に問題がなく、空気漏れなどがないか確認する
  • タイヤにムシを取り付ける
  • タイヤに空気を入れ、好みの空気圧にする
  • しばらく待ってみて、タイヤがパンクしてないか最終チェックする
    • 小さな穴なら、空気を入れた直後は空気が入ったように見える
    • 数分から数十分で完全に大気圧になってることがある
  • 問題なければ完了

タイヤ取付

ここからはオーナーマニュアルを参照したほうがいいが、うろ覚えだけど書いておく。

フロント

  • ブレーキパットをタイヤレバーなどで開く
  • アクスルシャフトの掃除、グリスアップを行う(リチウムグリスなど)
  • タイヤ+リムを向きを合わせてブレーキディスクをブレーキパッドの間に通す
  • アクスルシャフトを入れて、タイヤを固定する
  • アクスルシャフトの先端にあるネジをしめる
    • 規定トルクでしめる。多分35Nmくらいだった気がする
  • 一旦バイクを自立させ、フロントフォークを動かしてなじませる
  • ブレーキも軽くかけてなじませる
  • 再度ジャッキアップする
  • フロントの前方にある4箇所のネジを締め付ける
    • 規定トルクでしめる。多分15Nmくらいだった気がする

リア

  • ブレーキパットをタイヤレバーなどで開く
  • アクスルシャフトの掃除、グリスアップを行う(リチウムグリスなど)
  • タイヤ+リムを向きを合わせてブレーキディスクをブレーキパッドの間に通す
  • アクスルシャフトを入れてタイヤを固定する
  • タイヤを前方に押して、チェーンを取り付ける
    • 回しながらやるとつけやすい
  • ブレーキ側のチェーンアジャスタと接触している台のようなものを取り付ける
  • チェーンアジャスタと台が左右とも接触していることを確認する
    • 気を抜くと位置が変わるので抑えながらがよい
  • アクスルシャフトのネジを固定する
    • 規定トルクでしめる、たぶん80Nmだったと思う
  • リヤブレーキがきくか確認する

終わり

今日は昼ごろから作業して、途中休憩などもしつつだが最終的には夜の9時くらいまでかかった。フロントは一度全部組み上がった後にパンクに気づいて、夜に組み直した。その際は手順は完璧なのにビートストッパーが最後に入らなくて2時間くらい時間かかった気がする。ビートストッパーを押し込んでつければよいという言われたら当たり前のことに気づくのに時間がかかった。

結構何度かつけ外ししたおかげでコツがつかめてきはするが、しばらくやらなかったら忘れそう。あとビートストッパーが2個になったりしたらまた色々苦戦しそう。

ということで今日はこのくらいで。